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2016-07

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ブータンミュージアムからの依頼を受けて - 2016.07.31 Sun

福井にはブータンミュージアムというのがある。

詳しくはこちらかのリンクを参照頂きたい。

http://bhutan-npo.asia/index.php/ja/art-landofhappiness

そこで、ブータンミュージアムから、寄稿のご依頼を受けたのだ。

きっかけは、青年海外協力隊50周年記念に作られた映画

「クロスロード」の上映会後の協力隊、体験報告であった。

報告者の一人としてお話をさせてもらったのだが、それがご縁で寄稿の話を受けたのだ。

あの時は、二つ返事で「はい」と答えたのだが、後ほど正式なメールを頂いて、ちょっとまずったなと。

というのも、、、

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文字数2000字~3000字(タイトル・ご芳名は除く)

・縦書き、横書きなど書式は自由です。

・「である体」「ですます体」について、指定はございません。

5~6枚の写真添付をお願いいたします。

内容 〇2010年~2012年にボリビアで野菜栽培に従事したことで感じたこと

〇外国での生活から見えた現代日本の問題点、その改善へのご意見

〇現代における真の幸福とは。また、それを実現するためのアドバイス など

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ボリビアでの活動なら、いくらでも書けるのだが、そこからの、現代日本の問題点って、しかもその改善へのご意見とは、、、

さすがに、30そこそこの若造が物申すような事は書けませんよ。そして、真の幸福とは、ときたもんですから、、、

だって、真の幸福って、言ってみれば人生のメインテーマみたいなもんじゃないですか。そんな簡単なものじゃないでしょー

と言っても、引き受けてしまっからには書くしかないという事で、一生懸命、考えてみました。でもそれでもやっぱり書けないという事で、色んな人に幸せってなんですかと聞いてみたり。本読んでみたり。

と色々やってみてとりあえず、書き終える事が出来ました。という事で、せっかく書いたので、このブログにも載せておきたいと思います。

いつの間にか、ですます調に変わってしまいましたが、お時間のある方は是非読んでやってください。

部屋の外から聞こえる、スペイン語が耳障りだった。

毎日、言葉がわからないなりにも、なんとか理解しようとするのだが、全くわからない。圧倒的な語彙力のなさとリスニング力のなさだ。まだ、任地に派遣されて3ヶ月しかたっていないのだからしょうがないと言えばしょうがないのだが。

しかし、全く何を話しているかわからない会話の中にずっといるのは苦痛である。パーティーに参加してはいるものの、話す相手がおらず、一人ポツンと、終わるのを待っているのがずっと続いてる状態だ。人の輪の中にいるのに、自分はここでは必要とされていないと感じるのだ。

仕事のほうも上手くいかない、というよりも仕事がないのだ。派遣当初から、一緒に仕事をするはずのカウンターパートナーに 「君はここに何しに来たのかい」と言われたぐらいだ。協力隊員として呼ばれたはずなのに、派遣先には私の居場所なんて最初からなかったのだ。

自分はこんな日本の裏側に来て何をしているのだろう。もっと、色んな提案や、野菜の栽培方法を教えたりして、現地の人の為になる活動をしたいと思っているのに。

思い通りにいかない、そんな虚しさが、徐々に蓄積していった。そして、その虚しさから憤りへ、そして、その矛先は現地の人々へと向いていったのだ。

もう喋りたくない。スペイン語も聞きたくない。

私の派遣先は小さな村である。外国人が珍しいのだ。ご飯を食べていると、あの日本人、今日はあの店でご飯を食べてるぜ。今、みかん買ったぜという目で見てくる。おい、そこの少年、変な生き物がいるっていう目で、俺をジロジロ見るな。

そんな現地の人々の視線や理解できない会話の中に居続ける事が次第に嫌になり、必要以上に外に出る事がなくなってきた。買い物も食事をしに外へ行くのも億劫となってしまったのだ。そして、大した食事をとらぬまま、数日が過ぎ、とうとう身体を壊してしまったのだった。

季節は冬を迎えていた。3800mを越す、高地の上にある小さな村には連日強い風が吹きつけていた。部屋には、建物の構造上、日の光が入らない。そして碌な暖房設備もないので、常に口から出る息は白く、何重にも重ねた毛布にくるまり、体が治るまで、じっとしていた。

眠る事ができない。標高が高い事によって、酸素が日本のような平地より30%少ないからだ。だから、考える事しかできなかった。

自分はこの国ではやっぱりよそ者でしかないのだろう。言葉も違う、食べ物も違う、顔立ちも肌の色も違う。そして、友達も居なければ、一緒に仕事をする人もいない。自分の話を聴いてくれる人もいないし、心配してくれる人もいない。

やっぱり、外国人というものは異質な存在、珍しいだけの存在でしかないのだろう。奇異な、そんな目で見てくるだけだ。

弱った胃袋に食欲をわかしてくれる、お粥やうどんなんてない。あるのは、ジャンクフードだけだ。

冷えきった身体を骨の芯まで温めてくれるお風呂なんてない。あるのは、突然、お湯から水に変わる、恐怖のシャワールームだけ。

体重も44kgまで落ちてしまった。

もうダメだ、耐えられない。お腹すいたよ、寒いよ、自分の居場所がないって辛いよ。

そんな負の思考に陥っている時、ドアを叩く音がしたのだ。強く、そして短く響くその音に扉を開けると、そこには大家のカリークストがいたのだ。小柄で60歳はゆうに越しているのに、歳のわりに若々しく見える。長年農業をして鍛えていたからだろう。そして、この地域の文化である、ハットをオシャレにかぶりこなしている姿がよりカリークストを若々しく見せていた。

カリークスト「Takao,どうした、部屋からでてこないから心配だ。」

大家のカリークストとは家こそ違うが、外にある、洗濯場やトイレに行くときには必ず顔を合わせている。だが、僕が全く部屋から出てこないのを心配して様子を見に来てくれたのだ。そして、病気になって寝ていると伝えると、ちょっと待ってろと言って引き返していったのだ。

そして数分後。

彼は熱々の緑茶を持って来てくれたのだ。コカの葉を煎じたコカ茶というお茶である。この地域では具合が悪い時にはコカ茶を飲むと体にいいとされて、僕に持って来てくれたのだった

お茶を運んできてくれたカリークストが帰ると、そのコカ茶を口に含むように飲んだのだった。

予想を裏切るように、そのお茶は甘かった。砂糖が入っているのだろう。緑茶のような苦味を期待していたぶん、砂糖がタップリと入ったこのお茶は、一瞬、驚いたが、食道を通り、胃袋に到着する頃には冷えきった心体に沁みわたっていた。

異国の人はやっぱり違うんだ。生きてきた環境が違うから、宗教が違うから。もの考え方も。だから、分かり合える事なんて出来ないんだろう。

何もかも違う。だけど、このカリークストが運んできてくれたお茶には思いやりがあった。彼が僕の事を心配して、運んだきてくれた。違うものが多すぎて、どうしたらいいかわからない事ばかりだけど、人が人を思いやる気持ち、それは日本人であろうが、ボリビア人であろうが同じなんだと。そして、人は誰かからの思いやりを感じたとき、居場所がなくて辛かった、そんな思いも霧散してしまうぐらい暖かくなれるのだろう。

お茶をを飲みながら、涙が枯れる事はなかった。

あと数ヶ月で帰国である。

村の食堂では、ご飯を食べ終わった日本人と村人とのチェスの真剣勝負が行われている。将棋で鍛えた腕で連戦連勝中である。

村の中央広場に行けば知らぬ者いない、誰かしらに声をかけられる。

「今度、うちのジャガイモ畑に来いよ」

「うちにパーティーに来て日本の歌、歌ってくれよ」

子供がこちらを見ている。あれは僕に興味があるんだな。よし話しかけにいこう。

僕は2年間、青年海外協力隊としてボリビアに派遣された。野菜栽培指導という職種で、七転八倒の日々を過ごした。

その中で、カリークストのたった一杯のお茶に救われた。

心も体も辛くて辛くて仕方なかったのにこのお茶から伝わる思いやりに救われたのだ。そして、その後の僕に、日本人、ボリビア人という垣根を越えた、人と人とのつながりを与えてくれたのもこのお茶から教えてもらった思いやりの心だった。

今回、真の幸福とは何かというテーマを頂いて、正直、戸惑いを受けた。人生の命題とも言えるテーマだからだ。しかし、幸福について考える機会を頂き、私なりに辿りついたのは、この一杯のお茶から感じる人からの暖かい思いであった事、そして、涙を流すぐらいの気持ちにさせてくれる、気づきを与えてくれた事だろう。

1年の365日、辛い事や、不満や寂しさというもで渦巻いているのかもしれない。

しかし、そんな毎日の中で、喜びや感動を感じさせてくれる気づきがある事が幸せなのではないだろうか。

いや、辛い苦しみがあるからこそ、幸せになれる気づきを与えてくれると考えるのであれば、実は毎日が幸せなのではないだろうか。それが私の思う真の幸福である。
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Author:ゴンベイ
ド~レ~ミ~ってちゃんと歌っているつもりなのに、人からは音外れてるよって言われるんだよね。トントントンってちゃんとリズムを刻んでるって思うだけど、人からは段々早くなっているよって言われるんだよね。でもメロディーもリズムも人それぞれ違うもんだと思うから、人と合わせて調和をとることが大切。そんな私のハーモニー、このブログで奏でていきたいと思う。

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