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2017-04

音楽は国境を越えるのか(ボリビア編その3) - 2014.09.18 Thu

村で演奏しなくなったからといって、ギターを辞めたわけではなかった。

むしろもっと弾くようになった。
まぁ、時間も沢山あったし、やることもなかったし、ストレス発散にもなったからだ。

そして、自分なりに、もう少し上手くなれば、もうちょっとみんな聴いてくれるのではないかと思って。

それに、この時、気づいたのだが、歌いながら完璧に弾ける曲が一曲もないことに。
ギターは弾けるのだが、歌のほうがダメだった。
もともと、歌は下手なので、いつも誰かに歌ってもらってばかりなので、ギターは弾けても歌詞を全然覚えていなかったからだ。

なので、いつも途中で歌詞を忘れて、ラララと言ってばかりだった。
多分これがいけないのだろうと一人で弾いて歌えるように何曲も増やしていったのである。

それと並行して、これはもう最高の歌だろうと個人的に思っている、ゆずの「スマイル」という曲をスペイン語に訳す作業もしていた。
「君の微笑みが世界を変えるスマイル」という歌詞でわかるように、笑顔は素晴らしいねっていう曲だ。
これを任地の人に是非聞かせてやりたいと思い同僚に手直ししてもらいながら翻訳したのだ。

そして、いざ任地の小学校に行って披露したのだが、子供たちの表情はポカンとしていた。
この生き物はいったい何だろうという、この国に来てよく子供たちから向けられる視線である。

しかし、今回はスペイン語に変えたので少しは反応があるんじゃないかと、しかも歌詞的には非常にいい歌詞と思っていたので。でも反応はイマイチ。

先生方も、お決まりの死んだ魚の目ををしながら「Bien Bien」とお決まりの文句を言う。
その後、歌った、スペイン語のLA BAMBAという曲は盛り上がるのに、歌詞なんて俺は船乗りだと意味わかんない事いっているのに。

何がダメなんだろうと、またまた考えさせられるのである。
うん、多分、いや、絶対、日本の曲だから駄目なのだろう。
うすうす感じてはいたのだが、ボリビアの村の人と町の人には、音楽に対する好みの違いがあった。
好みの違いというか、触れる情報量の違いだろう。

今までボリビアで演奏して成功したと思える経験をできたのは、すべて都市部だ。都市部での生活は速度こそ遅いもののインターネットも使えるし、日本とあまり変わらない生活を送れる。なので自然と情報というものが入ってきやすい環境だ。

しかし、僕の任地は田舎も田舎で、音楽に触れる機会すらほとんどない。あるとすれば、年に一度のお祭りの時か、移動に使うバスの中で聞く音楽程度だろう。(高校生は携帯をもっている子もいるので外部から音楽を聴ける子もいるが)
だからであろうか、町の人と村の人の僕の演奏に対する反応が違うのだ。

今まで聞いた事のなかった音楽を聴いて、ああなんていい曲なんだろうと思えるはずもない。しかも僕が歌うのだから。

そして、ある子供たちと遊んでいるときのことである。

子供たちがギターを持っている僕を見つけて、なんか弾いてと近寄ってきたのである。
なので、練習した、ポニョやアンパンマーチを披露するのだが、いつものポカンとした表情だ。

ああ、やっぱまたダメかと思っていると。
一人の男の子が、この曲知っているかと、可愛らしい歌声で歌い始めたのである。

それは僕が子供の頃によく聞いた歌であった。
「グー チョキ パー で何作ろう、何作ろう」と歌う教育テレビや幼稚園でよく聞いたあの曲だ。(歌の名前知らないが)

それなら分かるぞと思って、ギターの伴奏を入れると、僕が歌っている時、何、この生き物という目で見てくる子供たちが嬉々として歌い始めたのだ。

そう、僕が任地に派遣されてずっと待っていた反応が返ってきたのだ。
そして、それを日本語バージョンで歌うと、興味深げに聞いてきてくれるのだ。
そうそう、この反応、この反応。

この曲を期に僕自身、やっと一つの事が理解できたのだと思う。
わかりきった答えではあったのだが、自分の知ってる曲、好きな曲が楽しいよねと。
それを実体験をもとに、5歳児の男の子と3歳児の女の子に教えられたのだった。

それがわかったら、もっとボリビアの曲を歌えるように頑張ろうと意を決したのだった。












が、しかし、そんな当時の僕には大きな障壁があった。
ボリビアの曲が好きじゃない。












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ド~レ~ミ~ってちゃんと歌っているつもりなのに、人からは音外れてるよって言われるんだよね。トントントンってちゃんとリズムを刻んでるって思うだけど、人からは段々早くなっているよって言われるんだよね。でもメロディーもリズムも人それぞれ違うもんだと思うから、人と合わせて調和をとることが大切。そんな私のハーモニー、このブログで奏でていきたいと思う。

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